年甲斐もなく、今年もまた富山マラソンにエントリーした(今回で6度目の挑戦となる)。昨年悔しい思いをしたにも拘わらず、今回、何かと自分に言い訳をして練習不足が否めない。私の練習方法は全く自己流で、本番前の9月頃から4~5㎞の短い距離を連日こなすというというものだ。長い距離であっても、本番では4㎞を10回とあと少し走ればゴールできるはずという楽観的な考え方である。
フルマラソンの距離は「42.195㎞」と決まっているが、一体いつ誰が決めたのか。そもそも、40㎞とか42㎞ではなく、42.195㎞という中途半端な距離になっているのはなぜなのか。マラソンの起源については、高校時代、世界史の授業で習ったような記憶があるが、あらためて調べてみると意外な事がわかった。
皆さんもご存知のとおり、マラソンの起源は、古代ギリシアがペルシアとの戦争(マラトンの戦い)に勝利した際、ギリシア軍兵士がその報告のため「マラトン」から約40㎞離れた「アテナイ(アテネ)」まで走ったことに由来している。時を経て、近代オリンピックが始まったとき、「約40㎞」がマラソン競技の距離となった。これが、第4回ロンドン大会(1908年)では、当初「42㎞」で設定されたのだが、時のイギリス王女アレキサンドラが「スタートは城の窓から見えるよう宮殿の庭から、ゴールは競技場にあるボックス席の前に設置してほしい」とわがままを言い、結果として42.195㎞になったそうだ。
これが元となり、第8回パリ大会(1924年)で正式にマラソン競技の距離が「42.195㎞」と定められ今日に至っている。中途半端な0.195㎞は、イギリス王女のわがままのせいだったのだ。マラソンに出場しやっとの思いで42㎞の看板を通過した時、残り「195m」がとても恨めしく、とてつもなく長い距離に感じられるのは私だけではあるまい。しかしゴールした瞬間には、その思いもどこかに飛んでいってしまうから不思議だ。(かなり不安ではあるが)今年もゴール目差してがんばりたい。