1月9日(月・祝)は「成人の日」だった。1999年まで成人の日は1月15日と決まっていた(1月15日は「小正月」と呼ばれ、かつて元服の儀が小正月に行われていたことにちなむ)。しかし、2000年からハッピーマンデー制度が導入され、成人の日は1月の第2月曜日となった。国民の祝日に関する法律(祝日法)第2条で、成人の日は「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を励ます」ことを趣旨とするとうたわれている。

 今年度より成人年齢が18歳に引き下げられた。本来なら高校3年生を対象に成人式を行うべきだが、(入試を間近に控えた)多くの高3生にこの時期成人式に参加してもらうのは難しいなどの理由から、ほとんどの自治体では、成人式はこれまで同様20歳を対象に実施(名称は成人式から「20歳のつどい」などに変更)することとしたようだ。

 一生に一度の成人式。自分の時はというと、私自身実は成人式に出席していない。当時、大学2年生で遠く親元を離れており、加えて、成人式自体にその意義を見いだせなかったのが理由だ。久々に小中学校の同級生らと顔を合わせる機会ではあったが、当時の私は、成人式というものがどこか形式的で押しつけがましい儀式のように思われ、あえて富山に帰らなかった。

 今思うと、人生の大切な節目として出席すべきだったのかも知れない。ただ、自分にとって本当の意味での成人式はその一年後におとずれた。それは以前の日記でも記した「ひと月にわたるインドへの一人旅」だった。次から次に遭遇したさまざまなピンチを乗り越え、何とか日本に帰りついたことで、自分は大人になったという実感を得ることができた。インドへの旅は青春時代の懐かしい想い出であるとともに、「大人の階段を昇った」かけがえのない経験でもあった。