先週、南砺平高校の第70回卒業証書授与式が挙行され、26名の3年生が本校を巣立っていった。式での「マスク」をどうするかが世間でも話題となっていたが、本校では、卒業生を含め生徒・先生方は基本マスクを外して式に臨み(心配な生徒はマスクをしたままでもよい)、国歌及び校歌斉唱の時はマスクを着け「声を出して歌う」ことにした。久々にピアノ伴奏付きで全校生徒で歌った校歌は、さすがに胸に響くものがあった。

 前回日記のタイトル『3月9日』はレミオロメンの卒業ソングだが、どうして3月9日というタイトルになったのかご存知だろうか。もともとこの曲は、メンバー3人の友人の結婚を祝うためにつくられたそうだ。その友人が「ありがとうの日(サンキューの日)」に結婚式を挙げることになり、曲名が「3月9日」になったという。人生の新たな旅立ちに相応しいこの曲は、いつしか卒業ソングの定番として卒業式でも歌われるようになった(ドラマ『1リットルの涙』(主演:沢尻エリカ)の影響もあったかも知れない)。

 いつから3月9日が「ありがとうの日」となったのか詳しくは知らないが、ドリカムの曲に『サンキュ.』(1995年2月22日リリース)という楽曲がある。この曲も「ありがとうの日」を意識してつくられたと聞いたことがある。失恋した私にそっと寄り添ってくれる友達への感謝の想いが歌詞に綴られており、本当の友達とはきっとこのような人のことを言うのだと思う。

 1995年2月と言えば、今から28年前、あの「阪神・淡路大震災」の発生から1ヶ月後。ドリカムは、被災した方々のために「ドリカム基金」を創設し、そのキャンペーンソングとしてこの曲が発売された。「来てくれて良かった」「いてくれて良かった」というフレーズは、被災者の想いとも重なるものがあったのではないか。もちろん、自分にも何かできることはないかと当時多くの人々が思ったはずだ。