学校は3年に1度の文化祭を目前にしているが、3年生にとってはいよいよ受験シーズンの到来だ。就職希望の生徒はすでに就職試験も終え、ほぼ行き先が決まった。進学希望の生徒にとってはこれからが本番だ。まずは推薦入試に向け、特に面接や口頭試問がある生徒には、3年間南砺平高校で学び身につけたこと、自分自身の成長を、自らの言葉で自信を持ってアピールしてもらいたい。
「受験」というものは、誰もが重苦しく避けたいものだと捉えがちだが、私が思うに、目の前に現れた「乗り越えるべき壁」のようなものではないか。順風満帆、何の苦労も心配もない楽勝の人生なんてあり得ない。将来、社会人として人生を歩んでいくうえで、受験という壁を乗り越えたという経験は何ものにも代えがたい貴重な財産となるはずだ。
結果(合格)はもちろん大事だが、たとえうまくいかなくても、やるべきことをしっかりやり、悔いの無い受験ができた人は、必ずまた前を向いて歩いていくことができる。人生はしばしばマラソンに例えられるが、ゴールは本当に遠く遙か彼方にあり、途中、苦しい場面に何度も遭遇する。人生初のフルマラソンに挑戦した5年前、制限時間7時間ぎりぎりではあったが、ゴールした瞬間の何とも言えない気持ちは今でも忘れることができない。
人は苦しいとき、何かにすがったり頼りたくなったりするものだが、マラソンも受験も、ある意味自分との戦いだ。そんなとき、励ましてくれる(応援してくれる)人が身近にいてくれるととても心強い。私の場合、24時間テレビのマラソンの終盤で決まって流れていた曲、そうZARDの「負けないで」を自らへの応援歌として、頭の中で反芻しながら自分を奮い立たせている。今年の富山マラソンには、家族の誰かが応援に来てくれるのだろうか。