スキー部クロカンの部員たちが北海道へ強化遠征に出発した。北海道といえば、歌詞が「あ」と「ん」と「ら」の3音しかないが、誰もが聞いたことのある有名な楽曲とは?答えは「北の国から~遙かなる大地より~」(テレビドラマ『北の国から』の主題歌、作詞・作曲:さだまさし)である。
この曲には、さだまさしがコンサートで札幌に行ったとき、『北の国から』の脚本家・倉本聰(そう)の富良野の自宅に呼ばれ、ドラマのテーマ曲を是非つくってほしいと頼まれて、その場で(ものの10分ほどで)つくりあげたという逸話がある。北海道の広大な大地と四季折々の風景を彷彿とさせる優しいメロディーは、聞く人の耳と心にいつまでも響く名曲となった。
ちなみに、今年(2021年)は、『北の国から』の放送開始40周年の節目にあたる。主演の黒板五郎を演じた田中邦衛(くにえ)は、残念だが今年3月88歳で亡くなった。彼の真面目でシャイな性格や独特の語り口は、まさに「個性派俳優」と呼ぶに相応しい役者だった。ドラマの中で見せた息子・純と娘・蛍への父親としての愛情も、不器用だが深いものがあった。
思い起こせば、私が初めて北海道を訪れたのは大学2年の夏だった(青函連絡船で津軽海峡を渡った記憶が残っている)。その時の感動が忘れられず、新婚旅行も夏の北海道に決めた。真冬の北海道にも一度だが訪れたことがある。この時季、北海道は短い秋を終え、一足先に冬を迎えていることだろう。富良野にもすでに雪が舞い降りているのだろうか。