コロナ禍のなか、2年目となる「大学入学共通テスト」が実施された。少し前までは「センター試験」と呼ばれていたが、何が変わったのだろうか。これまで通りマークシート方式には違いないが、知識の理解の質を問う問題や、思考力・判断力・表現力を駆使して解くことが求められる問題が増えたようだ。提示される資料も増え、従来以上に資料を読み解く力も要求されるようになった。
さて、この「共通テスト」だが、私が高校3年の時は「共通一次試験」と呼ばれており、5教科7科目1000点満点(国語・数学・英語が各200点、社会・理科はそれぞれ2科目ずつ選択して各科目100点)だった。国公立大学を受験するためには避けて通ることができず、志望校の目標点をクリアするため必死で勉強したのを覚えている。
当時も今も同じだが、受験生は一次試験の自己採点の結果をふまえ最終的に受験校を決めて出願する。その後各大学が行う個別試験(二次試験)に挑むこととなる。当時の私は、目標点にあと3点足らなかった。しかも、志望学科(コース)の定員はわずか7名。全国でたったの7名かと思うとかなりビビったが、自分を信じ思い切って出願した。二次試験の会場には定員の4倍を超える受験生がおり、万事休すかと思ったが、結果は合格だった。
大学入学後、同級生となった仲間同士で互いの一次試験の自己採点結果を言い合ったところ、なんと自分の点数が一番低かった。なぜ自分は合格できたのか、(二次試験の出来不出来もあるが)大学が定員7名のところ2名加え9名の合格者を出してくれたおかげだった。あの時、自分を信じて本当に良かったと思う。人生において、周囲の応援や励ましも有り難いが、最後は自分自身を信じることがいかに大事かということを教えられた私の受験体験記である。